余りの暑さに目を醒まし
さっき迄見ていた夢の中
東西線はあたしを乗せても
新宿に
降ろしてくれなくて
辿り着けない
此処に欲しい
腕や髪や首筋
貴方の嫌う生温い
雨に濡らされてゆく
貴方に
降り注ぐものが譬え
雨だろうが運命だろうが
許すことなど
出来る訳ない
此の手で必ず守る
側に置いていて
天気予報が
外れてばかりの
毎日が見させた嘘の闇
高揚も時めきも
溜め息も消耗し
やがて失くなりそうで
招きたくない空々しい
土の香や向日葵の
すぐにも迎う馨しい
絵画と化する日など
貴方を
知り尽くすことが譬え
可能だろうが
不可能だろうが
満たされる日が
来る筈もない
身体が生きている限り
側に置いていて
貴方に
身を委すことが譬え
危険だろうが
安全だろうが
留め金などが
在る筈もない
全て惜しみなく挙げる
貴方に
降り注ぐものが譬え
雨だろうが運命だろうが
許すことなど
出来る訳ない
此の手で必ず守る
側に・・・
側に置いていて