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桜色舞うころ

中島美嘉

桜色さくらいろうころ
わたしは ひとり
さえきれぬむね
くしてた

若葉色わかばいろゆれば
おもい あふれて
すべてを見失みうしな
あなたへながれた

めぐる木々きぎたちだけが
ふたりをていたの
ひとところにはとどまれないと
そっと おしえながら

枯葉色かれはいろめてく
あなたのとなり
うつろいゆく日々ひび
あいへとわるの

どうか木々きぎたちだけは
このおもいをまもって
もう一度いちどだけふたりのうえ
そっとらして

やがて季節ときは ふたりを
どこへはこんでゆくの
ただ ひとつだけたしかないま
そっときしめていた

雪化粧ゆきげしょうまとえば
おもい はぐれて
足跡あしあとしてく
音無おとなき いたずら

どうか木々きぎたちだけは
このおもいをまもって
永遠えいえん」のなかふたり とどめて
ここにつづけて

めぐる木々きぎたちだけが
ふたりをていたの
ひとところにはとどまれないと
そっと おしえながら

桜色さくらいろうころ
わたしは ひとり
あなたへのおもいを
かみしめたまま