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ひとり

中島美嘉

あかまるまち
かげ舗道ほどう
いた ふたりは
何処どこったの?

そっとってく
季節きせつのなか
のこされた
ぼくだけ…

素直すなお
よわさをせる
ことさえ
できずにいた
不器用ぶきよう
あいだった

もう一度いちどあのときの
ふたりにもどれるのならば
まよわずにきみのこと
きしめ
はなさない

くろまるよる
ひざかかえて
きみといた
おもかえすよ

きっとおさなすぎて
えずにいた
あい
意味いみ

あのとき
むねもった
幾重いくえ
おもさえ
おともなく
けてゆく

もう一度いちどあのよる
いますぐもどれるのならば
ってゆくきみ
きしめ
きとめよう…

勝手かってなことだと
ひゃく承知しょうちうえだよ
すぐじゃなくていい
ぼくはひとりでつづける

きみといたおも
いながらきている
なさけないぼくだけど
いまでも
わすれられない

もう一度いちどあのときの
ふたりにもどれるのならば
まよわずにきみのこと
きしめ
はなさない