海沿いの道をひた走る
焦る事もなく急ぐ理由もなく
宛名のない手紙のように
燃えるねずみ花火のように
眩しい日差しが横顔を射し冷たい風が吹き抜けるだろう
愛された分まで遠くまで行こうと決めて飛び出した旅
沖の船は いつ頃戻るだろう
待ちわびる影が ガラス越しに映る
夢のため食うため生きるため
愛する人の傍にいるため
眩しい西日が傾いてきて切ない想いが胸を占める
愛された分まで強くなれ言い聞かせながら旅は続く
潮風遠く運べと落葉を拾い そこへ投げた
海の地平線月が照らし人の温もりが恋しくなる
寂しさの分優しくもなれ一人の脆ささえ受け止めて
果てしなく続く夜の中も街灯の明かり数えて進め
愛された分まで遠くまで その意味を探し飛び出した旅