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僕が死のうと思ったのは

中島美嘉

ぼくのうとおもったのは ウミネコが桟橋さんばしいたから
なみ随意まにまかんでえる過去かこついばんでんでいけ
ぼくのうとおもったのは誕生日たんじょうびあんずはないたから
その木漏こもでうたたしたらむし死骸しがいつちになれるかな

薄荷飴はっかあめ漁港ぎょこう灯台とうだいびたアーチきょうてた自転車じてんしゃ
木造もくぞうえきのストーブのまえで どこにも旅立たびだてないこころ
今日きょうはまるで昨日きのうみたいだ明日あすえるなら今日きょうえなきゃ
かってるかってる けれど

ぼくのうとおもったのはこころからっぽになったから
たされないといているのは きっとたされたいとねがうから

ぼくのうとおもったのは靴紐くつひもほどけたから
むすびなおすのは苦手にがてなんだよひととのつながりもまたしか
ぼくのうとおもったのは少年しょうねんぼくつめていたから
ベッドのうえ土下座どげざしてるよ あのぼくにごめんなさいと

パソコンの薄明うすあかり上階じょうかい部屋へや生活音せいかつおん
インターフォンのチャイムのおとみみふさとりかごの少年しょうねん
えないてきたたかってる六畳一間ろくじょうひとまのドンキホーテ
ゴールはどうせみにくいものさ

ぼくのうとおもったのはつめたいひとわれたから
あいされたいといているのはひとぬくもりをってしまったから

ぼくのうとおもったのは あなたが綺麗きれいわらうから
ぬことばかりかんがえてしまうのは きっときること真面目まじめすぎるから

ぼくのうとおもったのは まだあなたに出会であってなかったから
あなたのようなひとまれた世界せかいすこきになったよ

あなたのようなひときてる世界せかいすこ期待きたいするよ