これこれ石いしの地蔵じぞうさん西にしへ行いくのは こっちかえだまって居いては判わからないぽっかり浮うかんだ白しろい雲くも何なにやらさみしい旅たびの空そらいとし殿御とのごの こころの中うちは雲くもにおききと言いうのかえもしもし野田のだの案山子かかしさん西にしへ行いくのは こっちかえだまって居いては判わからない蓮華れんげたんぽぽ花盛はなざかり何なにやら悲かなしい旅たびの空そらいとし殿御とのごの こころの中なかは風かぜにおききと言いうのかえさてさて旅たびは遠とおいもの田舎いなかの道みちは つづくものそこでしばらく立たち止どまる流ながれて消きえる白しろい雲くもやがて蓮華れんげも散ちるだろういとし殿御とのごと花笠はながさ道中どうちゅうせめて寄より添そう道みちの端はし