UFOを待つ冬の窓

山崎ハコ

木枯こがらしが吹ふき
雲くもがちぎれて飛とぶ
ときおり月光げっこうが
驚おどろいたように光ひかる
ぼくはひとりの部屋へやにいて
寒さむくてならないのに窓まどを開あける
誰だれかと話はなしたい
誰だれかを呼よびたい
いやいや ぼくは
打うち明あけ話ばなしをすると
UFOを待まっている
今夜こんやこそ冬ふゆの窓まど
今夜こんやこそ冬ふゆの窓まど

ラジオが乱みだれ
ノイズばかりになる
街中まちじゅう灯あかりが消きえて
あちこちで人ひとが騒さわぐ
ぼくは窓辺まどべで手てを振ふって
恐こわくてならないのに期待きたいしてる
願ねがえば叶かなうのだ
思おもえば そうなる
そうそう ぼくは
今いまでは本気ほんきになって
UFOを待まっている
連つれて行いけ冬ふゆの空そら
連つれて行いけ冬ふゆの空そら

そうそう ぼくは
今いまでは本気ほんきになって
UFOを待まっている
連つれて行いけ冬ふゆの空そら
連つれて行いけ冬ふゆの空そら