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永久欠番

中島みゆき

どんな立場たちばひとであろうと
いつかはこのにおさらばをする
たしかに順序じゅんじょにルールはあるけど
ルールにはかなら反則はんそくもある
まちまわってゆくひと1ひとりえた
なにわる様子ようすもなくいそがしくいそがしくさきへと

100年前ねんまえも 100年後ねんご
わたしがいないことではおな
おなじことなのに
きていたことが帳消ちょうけしになるかとおもえばさびしい
まちまわってゆくひと1ひとりえた
なにわる様子ようすもなくいそがしくいそがしくさきへと
かけがえのないものなどいないとかぜ

あいしたひとせきがからっぽになったあさ
もうだれもすわらせないと
ひとちかったはず
でも そのおもらぬ他人たにん平気へいきすわってしまうもの
どんな記念碑めもりある雨風あめかぜにけずられてくず
ひとわすれられてわりなどいくらでもあるだろう
だれかおもすだろうか
ここにきてたわたし

100おく人々ひとびと
わすれても見捨みすてても
宇宙そらてのひらなか
ひと永久えいきゅう欠番けつばん
宇宙そらてのひらなか
ひと永久えいきゅう欠番けつばん