シュガー

中島みゆき

スパンコールと羽根はね飾かざりをつけて
今夜こんやもあたしの出番でばんが来くる
ありえないような お伽とぎの駅えきから
今夜こんやも男おとこたち旅立たびだってゆく

二に文字もじ砕くだけた呼よび込こみのネオンは
おかげで故郷こきょうのつづりと似にてしまった
霧きりの深ふかい夜よるは大好だいすきよ
5m先さきに あの日ひの夢ゆめたちが映画えいがみたいに映うつる

夢ゆめは57セント 1度ど足あしを上あげる値段ねだん
夢ゆめから夢ゆめへ綱渡つなわたり
SUGAR SUGAR砂糖さとう菓子かし

A.M.3時じまでには迎むかえに行いかなきゃね
あの児この夜泣よなきする声こえが聞きこえて来くる
預あずけっぱなしで なつかない瞳ひとみが
あいつとそっくりに あたしをさげすむわ

夢ゆめは57セント 1度ど足あしを上あげる値段ねだん
胸むねから胸むねへ綱渡つなわたり
SUGAR SUGAR砂糖さとう菓子かし

欲ほしかったものは手てに入いれたわ何なにもかもさ
ほら こんなに光ひかってる靴くつもネックレスも
人生じんせいは 2番目ばんめの夢ゆめだけが叶かなうものなのよ
ほら だって あの人ひとはあたしに残のこらない

隣となりの店みせから風かぜに乗のって流ながされて来くる
油あぶらの匂においで胸むねやけがするわ
スポンジのようなパンを水みずで喉のどに押おし込こんで
今夜こんやも極楽ごくらくへ踊おどり出だしてゆく

夢ゆめは57セント 1度ど足あしを上あげる値段ねだん
ここから どこへ まだゆける
SUGAR SUGAR砂糖さとう菓子かし

夢ゆめは57セント 1度ど足あしを上あげる値段ねだん
ここから どこへ まだゆける
SUGAR SUGAR砂糖さとう菓子かし