日本語

鷹の歌

中島みゆき

あなたはつえをついて ゆっくりとあるいて
てはいけないようでわたし視線しせんはたじろいだ
あなたはとてもおそ身体からだはこんでいた
まわりのひとはみんな いたわりのしのべた
たかばれていたひと
うようにいのちはこ
なさい」 あなたの
なさい」わたし
おそれるなかれきることを」
たかつめて

世界せかいわってゆく あなたはいつもそれの
えてはならないことを つよくさけつづけて
世界せかいわってゆく あなたを嘲笑わらいながら
わたしはあなたのうた痛々いたいたしくかえ
灰色はいいろつばさせて
かすれたごえをあげて
なさい」 あなたの
なさい」わたし
いのちえてつづくものを」
たかさけんでいた

あなたはまりもせず そのままあるいてゆく
面倒めんどうみちばかりを あえてあるつづけてゆく
わたし自分じぶんじる あなたをおもってじる
ラクなみちながれくだる自分じぶんやすさをじる
たかばれていたひと
うようにいのちはこ
なさい」 あなたの
なさい」わたし
おそれるなかれきることを」
たかつめて

なさい」 あなたの
なさい」わたし
おそれるなかれきることを」
たかつめて