終わりなき旅

美空ひばり

めざめたら私わたしは横よこになっていた
歩あるきつかれて傷きずついたらしい
長ながい時間じかんを眠ねむっていたようだ
いのちが ふたたび よみがえって来きた
ありがとう私わたしを見守みまもってくれた人ひと
一いち夜やの宿やどを与あたえてくれた人ひと
今いままた新あたらしく
私わたしは旅立たびだつ うずく傷きずを抱いだいて
私わたしはまた歌うたう顔かおに笑えみをうかべて
苦くるしくとも悲かなしくとも
終おわりなきこの旅たびを
歌うたで つらぬかん

神様かみさまが私わたしの夢ゆめにあらわれて
いじめぬくのも愛あいゆえと言いった
つらい試練しれんは うち勝かつためにある
勇気ゆうきが ふたたび みちみちて来きた
ありがとう私わたしを励はげましてくれた人ひと
コップの水みずを のませてくれた人ひと
今いままた新あたらしく
私わたしは旅立たびだつ一人前いちにんまえを向むいて
私わたしはまた歌うたう たとえ声こえがかれても
苦くるしくとも悲かなしくとも
終おわりなきこの旅たびを
歌うたで つらぬかん