陽ひが静しずかに昇のぼり詰つめ湿しめった大地だいちを蒸むし上あげて蝉せみのこえはあの雲くもを千切ちぎるほどに焚たき付つけて夏なつが来くる空そらと陸りく抱合だきあう刹那せつなよ今日きょうは何なにかいいことがありそう人ひとはいつも坂さかの途中とちゅう期待きたいを抱かかえ上あがり下さがり生いきている夜よると昼ひる泪なみだに暮くれても今日きょうは何なにかいいことがありそう ありそう