100人目の恋人

中島みゆき

あきらめてほしければ嚇おどしたらどうかしら
私わたしの昔むかしの恋人こいびとを ならべたてるのね
あなたには初はじめてで私わたしには100人目にんめ
だから私わたしに手てをひけと言いうのは甘あまいわね

運命うんめいが ひとりずつ小指こゆび同志どうしを結むすんで
いるならば はじめから目めに見みえればいいのに
あなたかもしれないし私わたしかもしれない
身みのほど知しらずだけど私わたしあの人ひとはゆずれない

汚きたない手て使つかうのはやめてって どういう意味いみ
私わたしは何なにも惜おしまずに愛あいしているだけよ
続つづかないたちだから 100人にんもとり替かえて
もう飽あきた頃ころでしょうとは言いってくれるじゃない

冗談じょうだんで恋こいをして遊あそんでこれたなら
私わたしだってもう少すこし自信じしんがついてたわ
あなたかもしれないし私わたしかもしれない
身みのほど知しらずだけど私わたしあの人ひとはゆずれない

冗談じょうだんで恋こいをして遊あそんでこれたなら
私わたしだってもう少すこし自信じしんがついてたわ
あなたかもしれないし私わたしかもしれない
身みのほど知しらずだけど私わたしあの人ひとはゆずれない