愛は砂のように

テレサ・テン

あなたの心こころが欲ほしいのよ
許ゆるされない恋こいだからこそ
せめて私わたしを抱だく時ときだけ
あの人ひとのことは忘わすれてよ

愛あいは砂すなのように
指ゆびのすき間まをサラサラと

音おともたてずこぼれてしまう
私わたしには見みえないこの恋こいの行方ゆくえ
あなたには帰かえる場所ばしょがある
微笑ほほえみで迎むかえる人ひともいる
私わたしはこの恋こいを失なくしたら
何処どこへ行いけばいいの

時間じかんを気きにするのはやめて
子供こどもの話はなしも聞ききたくない
シャワーをあびているあいだに
帰かえり支度じたくなんてしないでよ

愛あいは砂すなのように
涙なみだも夢ゆめも吸すい込こんで
足跡あしあとさえも残のこらないなら
燃もえつきるまで燃もやしてほしい

電話でんわのベルだけが私わたしの
あなたとの細ほそい絆きずななの
私わたしはこの恋こいを失なくしたら

生いきるすべもないの
生いきるすべもないの