海辺のホテル

テレサ・テン

躰からだの火照ほてりを さますため
夜更よふけの海辺うみべを歩あるきます
去年きょねんはあなたに連つれられて
ひと夏なつ過すごしたホテルです
愛あいをなくすと女おんなはみんな
もとの所ところへきっと泣なきに来くるといいます
泪なみだが消きえても あなたの夏なつを
私わたしは二度にどと忘わすれないわ

私わたしをモデルに絵えを描かいた
入江いりえも眠ねむりに ついてます
素足すあしに触さわった貝殻かいがらは
無口むくちなあなたに似にています
愛あいが終おわると女おんなはいつも
過去かこを求もとめて ひとり旅たびに出でるといいます
心こころも躰からだも あなたの他ほかに
私わたしは誰だれも愛あいせないの

愛あいが終おわると女おんなはいつも
過去かこを求もとめて ひとり旅たびに出でるといいます
心こころも躰からだも あなたの他ほかに
私わたしは誰だれも愛あいせないの