吐息といきまじりに微笑わらった頬ほおに淋さびしい ほくろがひとつどこかおまえに似にている似にているようで酔よいにまかせて抱だきよせたしのぶ…… しのぶ……小ちいさな爪つめが ああ背せにいたい不幸ふこうつづきの運命さだめが痩やせたおまえを なお細ほそくするなんでいまさら旅路たびじの旅路たびじのはてですてたおんなの名なをなぞるしのぶ…… しのぶ……のむほどにがい ああ こおり酒ざけおとぎばなしか酒場さかばは酒さけのちからで夢ゆめさえかなうふたり咲さかせる小ちいさな小ちいさな春はるを逢あいに帰かえろか あの路地ろじへしのぶ…… しのぶ……さすらう町まちに ああ冬ふゆの雨あめ