When I Paint My Masterpiece

細野晴臣

ローマの街まちは石いしだらけ そこら中じゅうがいにしえの手形てがた
寒さむい夜よる凍こごえ震ふるえて景色けしきが二ふたつにダブる
早はやく帰かえろう あのホテル・ルーム部屋へやに帰かえりゃ可愛かわいいギリシャのむすめ
ともに慰なぐさめあう When I Paint My Masterpiece
無為むいに過すごすだけのコロシアム疲つかれ果はてた挙あげ句く
獅子ししの像ぞうさえ見みる気力きりょくもなく辛つらくて長ながいこの旅路たびじ
記憶きおくの中なかの夜汽車よぎしゃが走はしる野原のはらでアヒルを追おってたあの日ひ
聴きこえる響ひびきは全すべてがラプソディ When I Paint My Masterpiece
巡めぐる世界せかいまわるゴンドラ懐なつかしいあのコカ・コーラ
ローマを飛とんでブリュッセル揺ゆれるジェットに泣なきたくなるよ
貝かいをむく少女しょうじょも僧侶そうりょも誰だれもが声こえをかけてくる
新聞しんぶんには争あらそうひとびと力ちからが力ちからに負まける
いつの日ひか全すべて変かわる When I Paint My Masterpiece