00:00:01
(子供たちの笑い声)
(男の子)こっち こっち
00:00:06
(男の子)うっ… うーん…
00:00:10
(男の子)わあっ
(男の子)待って
00:00:13
(女の子)ウフッ
00:00:17
(男の子たち)フフフフッ
00:00:19
(男の子)
ドッペルレンジャーキック!
00:00:21
(男の子)うわっ うう…
00:00:25
フォフォフォフォフォ
00:00:26
(男の子)何だよ ずるいぞ
00:00:28
(男の子)
キック受けたら 倒れろよ
00:00:29
(男の子)フォフォフォ
00:00:31
世界征服をたくらむ悪の帝国は
そう簡単には やられないのだ
00:00:36
(男の子)かーっ…
00:00:37
テレビじゃ 番組の終わりには
やられるって決まってるんだぞ
00:00:41
(男の子)フォフォフォフォフォ
00:00:43
(ヨハン)世界征服は
順調に進行中かい?
00:00:46
(男の子)あっ ヨハン
00:00:48
こいつ ちっとも倒れないんだよ
(男の子)フォフォフォ
00:00:51
でも 世界を征服したら
その後が大変だぞ
00:00:56
どんな世界を作るつもりなんだい?
00:00:58
そんなの知らないよ
00:01:00
めちゃめちゃになって
それで おしまいさ
00:01:02
(男の子)ええっ?
00:01:03
めちゃめちゃにするなら
そっちのほうが面白そうだな
00:01:06
(男の子)レインボー・レインボー
レンジャーなんか やめて⸺
00:01:08
僕も悪の組織に入る
00:01:12
(女の子)イエーイ!
(男の子)待てよ
00:01:14
さあ そろそろ みんな 帰ろうか
00:01:17
(男の子たち)はーい
00:01:18
(学生)じゃあ みんな 帰るわよ
忘れ物しないで
00:01:21
(子供たち)はーい
00:01:24
(学生)こっちよ
(子供たち)うん
00:01:26
(子供たちの笑い声)
00:01:49
♪~
00:03:04
~♪
00:03:19
(リヒァルト)だいぶ
あったかくなってきたね
00:03:22
(リヒァルトの元妻)そうね
00:03:24
(リヒァルト)ローゼマリーは?
00:03:25
この冬は
風邪 ひいたりしなかったかい?
00:03:28
(リヒァルトの元妻)ええ
友達と外を走り回ってたわ
00:03:32
(リヒァルト)毎年
ひどい熱を出したもんな
00:03:37
そうそう この頃だよ
00:03:40
夜中に 医者に駆け込んだっけ
00:03:43
(リヒァルトの元妻)あ…
00:03:45
あの子のアルバム
持って歩いてるの?
00:03:48
ああ 大きくなったろうな
00:03:52
育ち盛りだから ちょっと
見ない間に 顔も変わったかな
00:03:56
でもね 僕には自信があるよ
00:04:00
ローゼマリーが
どんなに大きくなっても
00:04:02
あの子だって すぐに分かる
00:04:06
あっ そうだ
00:04:08
時期が来たら
これを あの子に見せてやってくれ
00:04:13
例の連続殺人犯の少年を
僕が撃ち殺した時の⸺
00:04:17
新聞の切り抜きや 報告書の写しだ
00:04:25
うまく説明してくれ… なんて
言う気はない
00:04:29
僕が人殺しをやったのは事実だ
00:04:32
自己弁護するわけじゃない
00:04:35
ただ あの子には
本当のことを知ってほしいんだ
00:04:42
分かったわ
00:04:49
いつ 会えるかな…
00:04:53
もう一度 あの子に聞いてみるわ
お父さんに会う気があるかどうか
00:04:58
うん? そ… そうか
00:05:01
電話 待ってるよ
毎晩 9時には うちに帰ってるから
00:05:04
(リヒァルトの元妻)リヒァルト
あなた 随分 戻ったわ
00:05:08
えっ?
00:05:09
あの若々しい
刑事になりたての頃みたいな
00:05:14
まるで 私たちが
知り合った頃みたいな目に
00:05:21
(リヒァルト)ん…
00:05:24
そうか
00:05:27
{\an8}(リヒァルト)
いかがですか?
00:05:28
{\an8}今 ご契約
いただきますと
00:05:30
{\an8}特典がありまして
00:05:32
{\an8}(リーベルト)いや
しかし うちは もう
00:05:34
{\an8}他の保険に
入ってますからね
00:05:36
(リヒァルト)そこを何とか
お願いしますよ リーベルトさん
00:05:39
(リーベルト)
今の保険で十分ですよ
00:05:42
これ以上
保険料 払う余裕もないし
00:05:45
(リーベルト夫人)4年前
引っ越してきた時に
00:05:47
加入したばかりなんですよ
00:05:49
(リヒァルト)4年前ですか
以前は どちらに?
00:05:52
(リーベルト)マンハイムの近くの
ブルンタールです
00:05:55
(リヒァルト)ブルンタールですか
いい所ですね
00:05:58
ご主人 そちらのご出身で?
00:06:00
(リーベルト)ええ
こちらに来るまで ずっと
00:06:03
(リヒァルト)ところで奥さん
お子さんは?
00:06:06
(リーベルト夫人)ああ
息子なら 今 ミュンヘンの大学に
00:06:09
大学生でいらっしゃる
00:06:11
それなら 今 若い方に
ぴったりの保険があります
00:06:14
ぜひ お話だけでも
00:06:16
えっ? あっ ああ…
00:06:19
(リヒァルト)こちらが息子さん?
00:06:21
かわいくてらしたんですね
お名前は?
00:06:24
ヨハンです お茶でもいかが?
00:06:27
ああ もう そんな… お構いなく
00:06:30
(リーベルト)ミュンヘンの
大学に行ってからは
00:06:32
たまに電話してくる程度でね
00:06:35
(リヒァルト)男の子は
そんなもんですよ
00:06:37
(リーベルト)
つまらんもんですな
00:06:38
ハハハハッ…
00:06:52
(リヒァルト)行ってきました
ライヒワイン先生
00:06:53
はい ヨハンの実家へ
00:06:58
ええ それが
まったく何の変哲もない⸺
00:07:01
ごく普通の家庭でした
00:07:03
(ライヒワイン)ふむ
で どう思う? リヒァルト
00:07:06
まあ 刑事時代の考え方からすると
00:07:10
何の変哲もないことほど
怪しいものはないってとこですか
00:07:14
(ライヒワイン)なるほど
00:07:16
とにかく もう少し
ヨハンの周辺を洗ってみます
00:07:22
何かが… 何かがあるはずだ
00:07:27
ヨハンの通っていた
ギムナジウムでの評価も
00:07:31
まったくもって成績優秀 品行方正
00:07:37
(ため息)
00:07:42
ハァ…
00:07:58
うん?
00:08:04
(リヒァルト)
でもね 僕には自信があるよ
00:08:08
ローゼマリーが
どんなに大きくなっても
00:08:12
あの子だって すぐに分かる
00:08:24
うおっ!
00:08:26
(リヒァルト)あの赤ん坊の顔が
00:08:28
成長して
ヨハンの顔になるとは思えない
00:08:35
(職員)はい
こちらが出生証明書です
00:08:38
(リヒァルト)ああ どうも
00:08:42
(リヒァルト)ヨハン・ヨハン
ヴィルヘルム・ヴィルヘルムリーベルト
00:08:45
1976年2月9日生まれ
00:08:50
確かに この町で生まれた
00:08:54
何の変哲もない…
00:08:59
(職員)ヘルツさん!
(リヒァルト)んっ…
00:09:01
(ヘルツ)ええ?
00:09:01
(職員)何度 言ったら
分かるんですか
00:09:04
この役場は禁煙です
00:09:05
(ヘルツ)そう固いこと言わないで
灰皿くれよ
00:09:08
ダメです 4年前に
ここは火事になったでしょ?
00:09:12
書類が全部 焼けて
大変なことになったでしょ
00:09:14
うん? その時に
書類を作り直したんですか?
00:09:18
えっ… ええ
個人申請で作り直したんですけど
00:09:22
こんな小さな町ですから それでも
十分 元どおりになりましたが…
00:09:30
(ドアのチャイム)
00:09:35
(ライヒワイン)やあ
よく来てくれたね Dr.(ドクター)ギーレン
00:09:39
(ルーディ)お久しぶりです
ライヒワイン先生
00:09:42
(リヒァルトの荒い息)
00:09:49
(ライヒワイン)Dr.テンマは
君のところに現れて
00:09:51
ヨハンという男を捜していると?
00:09:54
(ルーディ)はい 彼の話には
何の根拠もありませんでした
00:09:58
ただ もし この人物が⸺
00:10:00
私が研究していた
あの連続殺人犯
00:10:03
ペーター・ペーターユルゲンスを
唆した友人であったとしたら
00:10:08
一連の事件 全てに
突破口が見いだせます
00:10:12
頼むよ Dr.ギーレン
00:10:14
(ルーディ)はい 大至急
ユルゲンスの面会の許可を取ります
00:10:17
彼に この写真を見せて
その反応しだいでは
00:10:21
Dr.テンマの無実が
証明できるんです
00:10:28
(リヒァルトの荒い息)
00:10:42
(リヒァルト)ん?
00:10:51
うん?
00:10:57
はっ
00:11:14
(ライヒワイン)死んでた?
00:11:16
(リヒァルト)ええ
00:11:17
ブルンタールで生まれた 本物の
ヨハン・ヨハンリーベルトは2歳の時に…
00:11:22
(ライヒワイン)つまり
リーベルト夫妻は
00:11:24
死んだ息子の身代わりを
役場の記録が焼失したのに乗じて
00:11:29
さも生きてるように
申請し直したということか
00:11:32
(リヒァルト)恐らく
(ライヒワイン)それじゃあ⸺
00:11:35
今 存在する
ヨハン・ヨハンリーベルトという人物は
00:11:38
一体… 誰なんだ?
00:11:43
とにかくだ さっき話したように
00:11:46
ヨハンの写真を
Dr.ギーレンに渡した
00:11:49
そこから答えが出ることを
期待しようじゃないか
00:11:54
どうだい? 飯でも
00:11:56
あっ いや…
ちょっと 私 戻らないと
00:11:58
(ライヒワイン)何だい
一日中 走り回って まだ仕事かね
00:12:02
いえ 電話が
かかってくるかもしれないんです
00:12:06
もしかしたら
娘と会えるかもしれないんです
00:12:09
ほう
00:12:11
大丈夫ですよ
00:12:13
大切なのは
前に進むこと… でしょ?
00:12:17
(ライヒワイン)うん?
00:12:18
よし 君は完全に立ち直った
00:12:23
(電話の着信音)
00:12:27
(走る足音)
00:12:31
はい もしもし
00:12:37
(ローゼマリー)お父さん? 私
00:12:39
ああ…
00:12:44
ローゼマリー
00:12:47
ああ 元気だ… うん
00:12:51
ああ 会えるとも
00:12:54
いつでも… 会えるよ
00:12:58
(ノック)
00:13:01
{\an8}(ヨハン)
リヒァルトさん
00:13:02
{\an8}ヨハンです
00:13:06
(ルーディ)この青年なんだがね
ユルゲンス
00:13:09
見覚えないかい?
00:13:12
どこかで会ったこと ないかな?
00:13:18
(ユルゲンス)知らないな
00:13:21
(ルーディ)うん…
君の友人 ヨハンは
00:13:25
君に手紙をくれるだけで
面識はなかったと言っていたね
00:13:31
だけど ヨハンは
君のことを よく知っていた
00:13:37
ボールペン 貸してくれないか
00:13:39
うん? ああ…
00:13:41
悪いが 君に物を渡すのは
禁じられているんだ
00:13:44
ボールペンを
00:13:53
(書く音)
(ルーディ)うん?
00:14:03
(ユルゲンス)公園だ
00:14:05
えっ?
00:14:06
公園だ
00:14:08
人を殺した翌日
00:14:10
“もう やめよう
もう これっきりにしよう”
00:14:14
そう思いながら 公園に行った
00:14:18
子供を いっぱい連れていた
00:14:22
あっ ちょっと待ってくれ
テープを回すのを忘れていた
00:14:25
もう一度 最初から…
00:14:27
(ユルゲンス)君もおいでよ
00:14:29
えっ?
00:14:30
(ユルゲンス)君もおいでよ…
君もおいでよ…
00:14:34
君もおいでよ… 君もおいでよ…
00:14:39
君も…
00:14:43
ああっ
00:14:54
(リヒァルト)な… 何の用だ?
00:14:57
(ヨハン)
シューバルトさんのところで
00:14:58
お会いしましたね
00:15:00
ヨハン・ヨハンリーベルトです
00:15:03
何度も お電話したんですが
いらっしゃらなかったので
00:15:06
直接 伺いました
00:15:11
(電話の着信音)
00:15:15
(ライヒワイン)はい
00:15:17
やあ Dr.ギーレンか
00:15:19
どうだったね?
ユルゲンスに写真を見せた結果は
00:15:25
はっ?
00:15:27
死んだ?
00:15:28
(ルーディ)はい 病院で今しがた
00:15:31
今 警察の事情聴取で
私も動けません
00:15:35
私が 不注意にも ボールペンを
渡してしまったがために
00:15:38
重要な証人が こんなことに…
00:15:41
ただ ライヒワイン先生
00:15:43
彼の自殺は 明らかに
ヨハンの写真に反応したためです
00:15:47
(ライヒワイン)んん…
00:15:49
(ルーディ)
事情聴取が終わりしだい
00:15:50
私も そちらに駆けつけますので
00:15:52
分かった
すぐ リヒァルトに連絡する
00:16:00
リヒァルト…
00:16:02
(電話の着信音)
00:16:10
(リヒァルト)大学のレポート?
00:16:12
ええ 1989年に国連で成立した⸺
00:16:16
“子どもの権利条約”の
研究をしていまして
00:16:20
お酒は いかがですか?
リヒァルトさん
00:16:22
いや 私は結構
00:16:25
お酒 やめられたんですね
00:16:29
そうですよね
00:16:31
お酒に酔った勢いで
例の少年を処刑したんですからね
00:16:37
違いますか?
00:16:40
あ… ああ 酒の上とはいえ
許されないことをしてしまったよ
00:16:45
僕が お聞きしたいのは
それに関することです
00:16:50
あなたが撃ち殺した少年
シュテファン・ンヨース 17歳
00:16:55
彼は どんな罪を犯したんですか?
00:16:57
(リヒァルト)少年か
00:16:59
あんな悪魔のような犯罪を
17歳の少年が犯した
00:17:03
レイプ殺人9件 殺人未遂2件
00:17:06
(ヨハン)それで処刑した
00:17:08
処刑じゃない!
00:17:09
あっ 失礼
00:17:11
ところで
子どもの権利条約 40条では
00:17:14
“法律に基づき
有罪が立証されるまでは⸺”
00:17:17
“無罪と推定される”とあるのは
ご存じですよね?
00:17:22
ああ 知ってるよ
私は少年課にいたこともある
00:17:25
(ヨハン)なるほど では 37条
00:17:28
“18歳未満の者が犯した
犯罪に対して⸺”
00:17:31
“死刑 および
釈放の可能性がない終身刑を⸺”
00:17:34
“課してはならない”というのは?
00:17:37
条約のほとんどは
この国では 成人も子供も関係なく
00:17:41
当然 認められた基本的な人権だ
00:17:44
私が彼を撃ったのは
処刑なんかじゃない
00:17:46
酒に酔っての過ちだ
00:17:48
私は取り返しのつかないことを
してしまったと思ってる
00:17:51
社会的な制裁も こうして受けて…
00:17:53
まあまあ ちょっと待ってください
00:17:56
僕は 大学のレポートを書くために
あなたに お会いしたかったんです
00:18:02
気分を損ねられたのなら 謝ります
00:18:05
気分転換に 少し歩きませんか?
00:18:11
このウイスキー ください
00:18:13
夜風が まだまだ冷えますからね
00:18:17
(ライヒワイン)ああ Dr.ギーレン
00:18:19
リヒァルトは まだつかまらんのだ
00:18:21
娘と会えるかもしれないと
言っていたが
00:18:25
まさか こんな夜更けに
会っているとは思えんし
00:18:29
とにかく 行動は慎重にと
つかまりしだい 伝えてください
00:18:33
今 私も そちらに向かっています
00:18:37
(ヨハン)シュテファン・ンヨースの
経歴 知ってますか?
00:18:41
(リヒァルト)確か 幼い頃は
東ベルリンの施設にいたとか
00:18:45
(ヨハン)
もっと知る必要がありますね
00:18:48
(リヒァルト)うん?
00:18:49
(ヨハン)それが 彼を語る上でも
重要なポイントなんです
00:18:53
彼のいた施設…
それは ひどいところでした
00:18:58
彼は 実に いい子でした
00:19:01
でも あの施設で
彼が どんなひどい目に遭ったか
00:19:05
そこで 彼の精神が
どんなふうに切り刻まれていったか
00:19:10
子どもの権利条約 第6条
“生命への権利 生存 発達の確保”
00:19:16
第8条
“アイデンティティーの保全”
00:19:19
第19条 “虐待からの保護”
00:19:23
いや そんなもの
挙げるのも むなしい⸺
00:19:26
悪夢のような場所だったんですよ
00:19:29
あの511キンダーハイムという
ところは
00:19:33
娘さんには会えそうですか?
00:19:35
うん? な… 何で…
00:19:39
なぜ 知ってるんだ?
00:19:41
(ヨハン)さっき お宅で
電話されてたのは 娘さんですか?
00:19:45
うっ…
00:19:46
(ヨハン)会われるんですか?
あしたあたり
00:19:48
あっ
00:19:55
(リヒァルト)
何なんだ? お前の目的は
00:19:59
(ヨハン)大学のレポートを
書くことです
00:20:01
(リヒァルト)そうじゃない!
00:20:02
お前が 今
シューバルトのところにいる目的だ
00:20:08
お前は…
00:20:10
お前は 誰なんだ!
00:20:21
(ヨハン)あなたは お酒に酔って
少年を撃った… と言いましたね
00:20:25
(リヒァルト)その前に
私の質問に答えろ!
00:20:28
(ヨハン)あの日 確かに
あなたは少年を殺した後⸺
00:20:32
バーで飲んでいる姿を
目撃されている
00:20:36
でも おかしいんですよね
00:20:39
僕の調べたところだと
00:20:41
少年を殺害する前に あなたが
飲んでいる姿を見かけた人が
00:20:45
1人もいないんですよ
00:20:47
うっ…
00:20:48
(ヨハン)あなた 少年を撃った時
00:20:52
飲んでいなかったんじゃ
ないですか?
00:20:54
なっ
00:20:56
シラフだった 冷静だった
00:21:00
彼を処刑しようと思って
冷静に引き金を引いた
00:21:04
(リヒァルト)うっ…
00:21:07
違いますか?
00:21:09
違う!
00:21:11
なぜ 忘れようとするんですか?
00:21:14
(リヒァルト)えっ
00:21:14
それとも
ウソをついているんですか?
00:21:18
そのウソは他人に対してですか?
それとも 自分に対してですか?
00:21:23
(リヒァルト)うっ…
00:21:24
あの少年の罪は
確定していましたか?
00:21:27
あなたに
彼を処刑する権利は ありますか?
00:21:29
ああ…
00:21:30
ウソをつけば あなたの罪が
なくなると思いますか?
00:21:35
(リヒァルトの荒い息)
00:21:41
なんて重い罪なんだ
00:21:44
そんな重い罪を犯した人間が
00:21:47
立派に立ち直ったような顔をして
娘さんに会うんですか?
00:22:04
どうです? 飲みませんか?
00:22:10
(ドアをたたく音)
00:22:12
(ライヒワイン)ギーレン?
Dr.ギーレンか?
00:22:17
(ライヒワイン)うん?
(マルティン)警察です
00:22:19
(マルティン)あなたの患者の
リヒァルト・ルトブラウンが⸺
00:22:22
死にました
00:22:25
はっ…
00:22:28
{\an8}♪~
00:23:33
{\an8}~♪